若田浄水場を見学しました。綺麗な水の秘密はここに!

今回なぜこの若田浄水場を取り上げたのか?

それは丸三綿業がわたの加工に使っている若田浄水場の水が、実はとても凄い水だと耳にしたからです。噂では高崎市内でも特に味が美味しい水だとか。実際に何がすごいのかお聞きしたいと思います。

若田浄水場の入口は八幡霊園の隣にあります。丸三綿業からは車で約10分くらいの距離になります。石柱が入口の目印です。

見学者は事務所で受付が必要になります。

(※個人の見学は出来ないようです。詳しくは高崎市公式HPで確認してください。)

写真撮影も浄水場の方の立会いの下、許可の得られた場所だけ撮影ができます。こちらが事務所のある管理棟です。

管理棟の中に入ると、右手にすぐ事務所がありました。贅沢にもおふたりの方に案内をいただき、見学スタートです。

綺麗で美味しい水

日本の水道水は透明で、綺麗な水です。これは水道法に基づき、浄水場で徹底した品質管理がされているためです。

若田浄水場には生態試験池がありました。この池に流れているのは取水口から取り入れられた原水です。倉渕の鼻曲山にある烏川上流、源流から25kmの春日堰から取水しています。上流のため濁りが少なく、通常濁度2~3度の非常に綺麗な水です。

70匹の小さい魚を放し、観測しています。小さい魚は人間に害のある970種類の毒物のうち、97%に反応するため目視で原水に影響が出ていないか確認をすることができます。年1回池を清掃し魚の数を数え、1匹の数え間違いもないようにしている徹底ぶりです。

世界も注目する技術

具体的に何が注目を集めているのかというと、緩速ろ過方式という水の作り方。JICA(国際協力機構)からも見学が訪れる、世界でも注目されている技術です。緩速ろ過方式のメリットは薬品を使わずに安全な綺麗な水を作ることができます。取水口の標高は200m。浄水場は150m。街中は100m。この緩やかな勾配を利用して水を運ぶため省エネルギーで稼働しています。

デメリットは広い土地が必要なことと、綺麗な水にするために長い時間がかかることです。日本で薬品を使う急速ろ過方式が普及している理由がここにあります。緩速ろ過方式で水を作っている浄水場は全国でも約10%ほどしかなく、全国の給水量の約5%です。

こちらが分かりやすい緩速ろ過の仕組みです。

汚れを落とす沈殿池に10時間、水を綺麗にするろ過池に10時間。およそ20時間の時間をかけて、薬品を使わずゆっくりと自然に綺麗な水を作っています。

ろ過池の砂の層は25~28日に1回、表面に貯まった汚れをすきとる作業をすることで、品質を保っています。昔は人の手で作業していたため、10人で8時間、1日かかっていたそうです。現在は機械が導入され6人で6時間まで作業が効率化されています。綺麗にしたろ過池は再び光合成の働きにより自然に微生物が繁殖し、生物ろ過ができるようになるまで休憩です。そのため、ろ過池は10箇所設けられています。

また、年に1回5か所のろ過池は特別すきとりをしています。1か所を綺麗にするのに7日間もかかるそうです。5か所ずつ行うのは、綺麗な水を滞ることなく送るため。自然の力で水を綺麗にするには手間と時間がかかっていました。砂は茨城県鹿島地方の緩速ろ過用の砂を使用。汚れた砂は洗って再利用をしています。省エネルギー、エコで薬品も使わずに作れる仕組みが、世界でも注目の的になっています。

味が違う!

「水の作り方が違えば、味も変わる!?」を調べるため、水質検査結果から味について調べてみました。水の味を左右するのは含まれる成分量の差です。代表的なものとして、蒸発残留物(ミネラル)、硬度(カルシウム、マグネシウム)があげられます。

参考:おいしい水研究会

高崎市公式ホームページを確認すると、最新の水質検査結果を確認することができます。

参考:高崎市公式ホームページ

若田浄水場の検査結果は、高崎本庁管内よりご覧いただけます。注目は味覚に関係する検査結果です。蒸発残留物(ミネラル)、硬度(カルシウム、マグネシウム)の数字が他に比べて高いです。これが美味しい水の秘密かもしれません。

昔はコンビニで、若田浄水場の水をビンやペットボトルを販売していたというお話しも聞けました。

同じ浄水場の水でも味に違いが出てくるのは、塩素濃度の差のようです。

浄水場から一番遠いご家庭が蛇口をひねった時、その水に含まれる塩素が規定以上含まれていなければいけません。そのため、浄水場から近いご家庭の水は塩素濃度が高くなり、一般的なカルキ臭が感じられることがあります。この塩素量はその日の天気や季節によって細かく調節されているそうです。

記念館が面白い!

若田浄水場に併設している高崎市水道記念館。こちらには様々な歴史的資料が展示されています。

高崎市で最初にできた剣崎浄水場の建設資料です。剣崎浄水場も緩速ろ過方式で水を作っています。全国でも20番目に作られた歴史ある浄水場になります。

こちらは昔の水道。現在でも現役で使われているものが市内のどこかにあるそうです。

他にも最初の水道管「木管」や、昔使われていた機材の展示など様々な歴史資料があります。入場無料で入れますので、ご覧になりたい方は浄水場までお問い合せください。

まとめ

若田浄水場の水が凄い理由は、世界が注目する緩速ろ過方式の技術と、自然の働きによって作られた美味しい水でした。過去には、戦後に剣崎浄水場の美味しい水に惹かれビール会社が高崎に進出。その後1964年に若田浄水場が稼働し、飲料や医薬品メーカーが立地が促進されたと言われています。丸三綿業は飲料水としても上質な水でわたを加工し、人にやさしい高品質の製品を作り出しています。

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