2018年9月7日 / 最終更新日時 : 2019年3月20日丸三綿業株式会社 TOPICS -寝具の話題-

肌に優しい超贅沢なシルク”わた”

高級な繊維として有名なシルク。

なめらかで、肌に優しい触り心地は衣類や小物、布団など様々なものに使われています。実はクレオパトラや卑弥呼も愛用していたと言われており、古くから人々を魅了し愛用されてきました。今回は、シルクについてご紹介したいと思います。

シルクとは

蚕が作る繭からシルクは作られています。繭は蚕の吐いた1本の糸からできており、その長さは1200～1500mにもなる天然繊維の中で唯一の長繊維(フィラメント糸)です。

主成分はタンパク質。アミノ酸を多く含んだ繊維状の2本のフィブロインを、粘着質のあるセシリンが包むようになっています。絹として使われているのは、セシリンを取り除いたフィブロインです。フィブロインが絹独特のしなやかさや光沢を生み出しています。人の皮膚と同じタンパク質で出来ているため、敏感肌の人でも安心して使える繊維です。

シルクの特徴

人の皮膚の組成と似ている

シルクの組成は人の皮膚の組成と似ており、18種類のアミノ酸で構成されています。

静電気を起こしにくい

保湿性が高いため、静電気を起こしにくい素材です。

吸湿性・放湿性・通気性に優れている

シルクは繊維の間にたくさんの空気を含むため熱伝統性が低い素材です。空気の壁が外気を遮断し、夏は涼しく、冬は暖かく、快適な使い心地です。

なめらかな触り心地

繊維が細いため気持ちの良い肌触りです。

独特の気品ある光沢

繊維断面が三角形のため光をあてるとプリズムのように光を反射します。

シルクは非常に肌に優しい素材のため、皮膚の未発達な赤ちゃんや、アトピー性皮膚炎など肌の弱い方におすすめです。

シルクの特色

日頃使う上で知っておきたいのが、シルクの特色。使い方をちょっと気を付けるだけで、ぐんと長持ちするようになります。

摩擦に弱い

摩擦に弱いシルクは、使い続けるうちに毛羽だったり、すれて破れてしまうこともあります。

日光に弱い

強い日差しの下で干したりすると、黄ばんでしまうことがあります。干すときは陰干しにしましょう。

虫食い・カビ

虫やカビの発生しやすい素材です。

シルクのわた”シルクフィル”

丸三綿業では特許技術をはじめ、多数の独自技術を持っています。そのうちのひとつがシルクフィルです。シルクを100％使用した、ふわっふわのわたです。

絹ふとんといえば「真綿」が有名ですが、真綿との違いは、その作り方にあります。

真綿ふとんの作り方

①アルカリ性の水で繭を煮ます

②1枚ずつ約30cm角に広げ乾燥させます

③1枚1枚ふとんの大きさに広げ必要な厚さまで積み重ねていきます

すべて手作業で行われている為、真綿のふとんはとても高価なものです。

シルクフィルの作り方

①大量の繭から引き出した繭糸を、濡れたまま大枠へ巻き取ります。

②精錬をしてセシリンを取り除きます。

③乾燥させ繊維をほぐして、伸ばして、わた状にします。

④職人の手作業で均一にシルクフィルを敷き、布団の中わたとして使用されています。

繭糸を裁断することなく、まるごとふっくらとしたロープ状の”わた”にしています。長さは1本20m以上にもなります。丸三綿業はこのシルクフィルの技術で、貞明皇后記念蚕糸科学賞を受賞しました。シルク本来の温度調節機能・保湿性に加えてふんわりとしたかさ高、圧縮回復性にも優れています。

純国産のシルク

丸三綿業の取り扱うシルクフィルは、すべて群馬県産の繭を100％使用しています。特に、富岡産シルクは現在養蚕農家が12軒しかないため大変貴重なものとなっています。この貴重な繭を使用したシルク布団や小物は富岡市のふるさと納税返礼品にもなっています。どこにもない、丸三綿業独自の贅沢なわたシルクフィル。その多様性は布団だけにとどまらず、様々なものに幅広くお使いいただけます。