国の睡眠指針第4条…①
日本では、100人に3~7人の割合でうつ病を経験したことがある人いるという調査結果があります。
厚生労働省が3年ごとに行っている患者調査では、うつ病を含む気分障害の患者さんが急速に増えていることが指摘されています。
その背景には、
- うつ病について認識が広がって受診する機会が増えている
- 社会・経済的などの環境の影響で抑うつ状態になる人が増えている
- うつ病の診断基準の解釈が広がっている
など、様々な理由があります。
「健康のための睡眠指針2014」
「睡眠12箇条」
第4条.睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。
- 眠れない、睡眠による休養感が得られない場合、こころのSOSの場合あり
- 睡眠による休養感がなく、日中もつらい場合、うつ病の可能性も
順番に
1.眠れない、睡眠による休養感が得られない場合、こころのSOSの場合あり
からおはなししましょう。
解説から抜粋しますと、
寝つけない、熟睡感がない、早朝に目が覚めてしまう、疲れていても眠れない等の不眠症状は、こころの病の症状として現れることがあります。特に、眠っても心身の回復感がなく、気持ちが重たく、物事への関心がなくなり、好きだったことが楽しめないといったことが続く場合には、うつ病の可能性があります。
という記載があります。
科学的根拠から抜粋しますと、
米国で10,000人を対象に行われた横断研究によると、何らかの精神疾患患者に併存する睡眠関連症状で最も高い有訴者率を示すものは、睡眠による休養感の欠如(25.0%)であり、次いで、中途覚醒(19.9%)、早朝覚醒(16.7%)、入眠困難(16.4%)であることが示されている。欧米の横断研究では、睡眠による休養感の欠如は、主観的な健康度の低下と最も強く関係しており、その他の不眠とは独立して、身体機能、認知機能、感情と関係することが示されている。2000年に行われた日本人の成人を対象にした横断研究においても、睡眠による休養感が低い者ほど、抑うつの度合いが強いことが示されている。
という記載があります。
睡眠は身体を休めるだけでなく、記憶や判断、情動など大脳で営む高次脳機能の休息などを行っています。睡眠は、こころにも身体にも重要です。
出典:厚生労働省ホームページ「健康づくりのための睡眠指針2014」
詳細は、厚生労働省ホームページ をご覧ください。
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