ふとんわた全部見せます!
ふとんに使われているわた。一般的なものだとコットン(綿)、ウール(羊毛)が有名ですが実は結構種類があるのをご存知でしょうか。繊維は大きく分けて「化学繊維」と「天然繊維」の2種類に分けることができます。化学繊維は人の手によって化学的に合成された繊維です。天然繊維は植物繊維と、動物繊維があり主原料が天然素材を利用しています。
丸三綿業の製造しているふとんは天然繊維のわたを使用して作られたふとんです。天然繊維とひとくくりにしていますが、育った環境が違いますので繊維によって特徴が違ってきます。
季節の変わり目はふとんも変えるタイミング。
今回はふとんの使い方に合わせて、天然繊維のふとんわたの選び方をご紹介します。
●コットン(綿)
日本でも古くから使われているお馴染みの綿わた。衣料やタオルなどにも使われており、最も身近な繊維です。ふとんの側生地やカバーにもよく使用されています。
綿わたはふっくらとした弾力と、吸湿性、通気性に優れています。繊維が中空の構造となっているので、天日干しをすることで湿気を放湿し、ふっくら感が回復します。弊社の綿わたは、繊維が長くしなやかで、柔らかな風合いと、肌触りが良いメキシカリ種が使われています。
綿100%の肌掛けふとんは汗をしっかり吸収。サラッとした肌触りで貼り付きません。
●テンセル
パルプを主原料とした植物由来の繊維テンセル。繊維としては新しく、品質表示には再生繊維テンセル(TM)と表記されます。計画植林されたパルプを使い、環境への影響を最小限にして作られたテンセルは、土に還ることができるのです。今「世界でも最も環境にやさしい製法で作られた繊維」として注目を浴びています。
弊社はテンセル(TM)に特許技術のトリートメント(R)加工を施すことで、シルクのような上品な光沢と、やわらかで滑らかな肌触りのわたにしています。爽やかでムレない寝心地のふとんは、春から秋にかけておすすめです。
弊社ではテンセルわたを使用したブランド「Rebreana-リブレナ-」を展開しております。
●シルク(絹)
高級繊維として知られるシルクは、蚕の繭から作られています。群馬県が日本一の絹・生糸の生産量をほこり、富岡製糸場など昔から養蚕の盛んな地域です。しかし、現在は市場の9割の繭が輸入になるため純国産のシルク製品は、希少で大変高価なものとなっています。
独自の技術により繭を切ることなく作る、長いシルクわた「シルクフィル」。シルクの持つ保温性、発散性、保湿性を備えたわたは、春から秋にかけて快適にお使いいただけます。たんぱく質の組成が人の皮膚と似ているため、敏感肌の人にも優しい素材です。
希少な富岡シルクを使ったふとんは、富岡市ふるさと納税の返礼品にも選ばれています。
●麻
古くから日本の夏ふとんとして愛用されている麻。その理由は日本の夏の気候が高温多湿ということにあります。気温と湿度が高いと汗をかいても蒸発しないため、べったりと肌にはりつき体温を下げにくくします。寝付きにくく、寝苦しい夜の原因です。そこで暑い夜をぐっすり眠れるように、寝転がった時にヒンヤリとした涼しさの感じられる、接触冷感のある寝具が人気です。
麻は吸湿性、発散性に優れているため、たっぷり汗を吸い取り、ふとんの中がムレることなく素早く発散してくれます。繊維が強く丈夫なため、ご家庭の洗濯機でお洗濯が可能です。
麻100%のふとんは、繊維が持つシャリ感で自然の涼しさが感じられます。
●ウール(羊毛)
キャンペーン・フォー・ウールをはじめ、今世界的に注目を集めているのがウールです。生分解が可能なウールは環境への負担を最小限にとどめ、優れた保温性から家の断熱材など、衣類や寝具だけでなく活躍の場を広げています。
ウールの持つクリンプ(ちぢれ)はたくさんの空気をはらむため、空気の層が外気をシャットアウト。通気性、吸湿性にも優れているため、敷きふとん、ベッドパッドは一年中快適に使えます。掛けふとんとしては冷え始めた秋頃から春にかけて愛用されています。
中わたウール100%使用、シンプルで使いやすいスタンダードな寝具です。
●カシミヤ
寒暖差の激しい気候で育つカシミヤヤギの毛は、厳しい環境を生き残るために外側に堅い刺毛と、内側に細く長くやわらかな産毛が生えています。この産毛が衣類やふとんわたとして使われています。採取できる量が少ないため、希少価値が高く高価なものとなってしまいます。
カシミヤの繊維はウールよりも細く、ふんわりとしたやわらかさがあります。繊維表面のスケールがまばらで突起が小さいため、皮膚への引っ掛かりが少なく滑らかな肌触りです。繊維が細く複雑によく絡み合うので、熱伝導性の低い空気をたくさん抱き込みます。保温性、吸湿性、発散性に優れているため冬など寒い季節の掛けふとんの中わたとして使用されています。
やわらかで軽い掛け心地、身体を包み込むような暖かさです。
●キャメル
フタコブラクダも寒暖差の厳しい自然環境に生息しています。春から初夏にかけて毛の生え変わる時期に、自然と抜け落ちた毛が採取され、カシミヤと同じく内側に生える柔らかな産毛が衣類やふとんわたとして使われています。
ほんのりこげ茶色のキャメルわたは、やわらかで弾力性があり、保温性、吸湿性、放湿性に優れています。毛に小さな穴がたくさんあり、そこに空気を溜め込むことでふんわりとしたボリュームと断熱性を生み出しています。厳しい自然環境に適応するために生まれた毛は、真冬の寒い季節に活躍します。
床からの冷えを防ぎ、布団の中を快適な暖かさに保ちます。
まとめ
「ふとんわた」と一口に言っても、素材が違うと性能も大きく違います。衣類に衣替えが必要なように、ふとんもシーズンに合ったもの使うことで快適さが大きく変わります。
暖かくなるこれからの季節にぴったりのわたは、掛けふとんなら植物繊維のコットン(綿)、テンセル(TM)、麻。麻は自然な清涼感があるため夏に活躍していますが、暑がりな方には今からでも使えます。敷きふとんならテンセル(TM)やウール。わたの弾力性が違います。テンセル(TM)はふわふわ柔らか、頬ずりしたくなるような肌触り。ウールは身体をしっかりと支える弾力のある寝心地。お好みのふとんわたで快適な睡眠をお楽しみください。
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