記憶力を高める睡眠の取り方
睡眠は生命を保つのに必要なものです。人は眠ることで身体と心を癒し、健康を維持しています。
日本人は睡眠時間が短い
日本人の平均睡眠時間は、近年減少傾向にあります。 勉強や仕事などの影響か、高校生くらいからだんだんと短くなり始め、働き盛りの30~40代の世代が最も睡眠時間が短い傾向にあるようです。
出典:厚生労働省(平成28年 国民健康・栄養調査結果の概要)より抜粋
しかし、睡眠不足は脳の働きを低下させ、仕事の効率や、記憶力を低下させてしまうため逆効果です。また、睡眠不足は蓄積していってしまうため、寝不足の状態を何日も続けていると健康にも悪影響を及ぼします。
必要な睡眠時間
人によって必要な睡眠時間に差はありますが、おおよそ1日約8時間の睡眠時間が理想と言われています。人は眠っている間、浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)を繰り返しています。
夢を見ている時は浅い眠りです。身体は寝ていますが脳は起きており、記憶の整理をしています。スポーツや楽器など運動技能は身体で覚える記憶のため、浅い眠りの時に記憶されます。
深い眠りは脳を休めるための眠りです。脳内で知識としての記憶の定着が行われたり、ストレスが取り除かれたりしています。勉強などの言語化して記憶する知識は、深い眠りの時に脳の海馬を経由して大脳皮質に定着します。
研究によると、ピアノの練習は音階を練習した1時間後、勉強は物事を覚えた3時間後に寝ると記憶に残りやすく理想的とされています。
睡眠時間を削るということは、健康を害してしまうだけでなく記憶を脳に定着させる時間を奪うことになりますので結果的に知識や練習の成果を忘れてしまう可能性を高めてしまいます。
睡眠から得られる健康
脳を休めるための深い眠りの時は、記憶の定着や、ストレスが取り除かれたりしています。また寝ている時に成長ホルモンが分泌されています。体の成長、組織や細胞の成長、脳の疲労回復、代謝のコントロール、脂肪の燃焼など、重要な役割を果たしてくれているため、寝不足により不足してしまうと健康に悪影響を及ぼします。
睡眠時間が短かったり、睡眠バランスがくずれ浅い眠りが増えてしまっている人は、睡眠の質が低下してしまい、寝不足となってしまいます。記憶力・思考力・集中力の低下、日中の眠気、だるさなどを感じるようになるため、うっかり事故などの危険性も増してしまいます。仕事も勉強も効率的に行うには、しっかりと質の良い睡眠をとることが重要です。
仕事しなきゃ、勉強しなきゃ、と時間に追われ睡眠時間を削っていませんか?
睡眠不足による効率の落ちた状態で活動するよりも、しっかりと睡眠をとり身体にも心にも良い状態で行動しましょう。
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